50トンクレーン

伐採する木の近くに住宅などがあり、さらに切り倒した木を安全な場所に引き倒すスペースもない場合は、クレーン車の出番となります。伐採した木をクレーンで吊るして住宅の上などを通過させ、安全な場所まで下ろす作業で、弊社では「吊るし」と呼んでいます。

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▲圧倒される車両サイズの50トンクレーン

明日から始まる吊るしに向け、今日は北杜市大泉町の住宅地にある現場で、車両重量50トンの大型クレーン車を事前に据え付ける作業をしました。クレーン車を入れる場所を確保するため、重機で斜面を大きく削り取る必要があるほか、土壌が水分を多く含んで非常に軟らかいため、陥没防止用の鉄板を敷き詰める難工事です。最初は丸太を並べて敷いた上に鉄板約20枚を敷き詰めたものの、クレーン車が進入すると車両の重みで重量約600キロの鉄板ごと次々に泥の中に埋まり込む結果に。何とかクレーン車が脱出した後、クレーン会社の方々の意見も参考に鉄板を並べる向きを変えるなどの改良を加えると…。ついに大型クレーン車が狭くて勾配が急な作業道を登り切ることができました。

クレーン会社の方々の高度な運転技術に驚かされるとともに、重機を使って重い鉄板を巧みに敷き直していく先輩の熟達した重機操作も勉強になりました。明日の伐採が無事に完了しますように…。
全員でそう願いながら現場を後にしました。
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牽引器具

弊社が手掛ける伐採作業では、近くに建物や電線などがあるため、安全確保のため限られた方向だけにしか木を倒せない場合が多々あります。こうした場合、手のような形をした「グラップル」を取り付けた重機で木の幹を押さえながら安全な方向に倒したり、「チルホール」と呼ばれる牽引器具を使って安全な場所に倒れるように調整したりします。もちろん通常の伐採と同じように、事前に「受け口」と「追い口」を幹に入れます。

今日の作業のうち、北杜市大泉町の現場ではチルホールを使って枯れたアカマツなどを伐倒しました。このチルホール、仕組みは車のジャッキと少し似ています。基本的には倒したい木に掛けたワイヤーをチルホールに連結し、付属のレバーを押したり引いたりして引っ張り、少しずつ木を倒していきます。

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▲チルホールのレバー。赤いテープを巻いている位置を両手で握って前後させ、奥にある木を少しずつ手前に倒します。手前は支点にしている別のカラマツ


今回は直径50センチ程の枯れたアカマツを切り倒す作業があり、木が重すぎてチルホールのレバーがほとんど動かなくなる
状態も経験しました。先輩と一緒に渾身の力でレバーを動かし続けて何とか伐倒して汗だくに。
さまざまな道具を扱う林業。チルホールは一人でも持ち運び可能なシンプルな造りですが、使いこなせば非常に有用な道具だと感じました。

「鉄板」

「鉄板」と聞くと、バーベキューなどで使う調理器具を思い浮かべる人が多いと思います。しかし林業では重機やダンプなどが軟弱地盤の上で沈み込むのを防ぐ敷材として不可欠な役割を担っています。建設現場などで敷かれているものと同じタイプで、1枚の重さは大きさによって数百キロ。今日は長野県諏訪郡原村の別荘地で実施した住宅用地整備で使った15枚の鉄板を別の現場に移す作業をしました。
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写真のように重機で直接つかんで4トンダンプの荷台に載せます。ほかにも鉄板に取り付けたワイヤーなどを重機で吊り上げて荷台の上などに下ろす方法もあります。鉄板の設置と輸送は一見すると地味な作業ですが、地盤が弱い場所で車両や重機を動かすことが多い林業の場合、非常に重要な準備となります。

新人の私にとってはいずれも初めて経験する作業。鉄板は重量物で取り扱いには危険が伴うだけに、先輩たちの作業には随所に工夫がありました。丸太などの輸送に欠かせない4トンダンプの運転指導も受け、緊張しつつも学ぶところが多い一日でした。



「玉切り」

八ケ岳南麓はこのところ一気に気温が上がり、日中は作業中に汗ばむ日もあるほどです。
年度末を迎える中、弊社では住宅などの建設が予定されている山林の伐採など主に民有地での作業を続けています。

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写真は北杜市長坂町の住宅建設予定地で弊社が伐採したアカマツ。
伐採した木は通常、柱、建設用材、チップなど用途に応じてあらかじめ決められた長さに切りそろえます。これを「玉切り」や「造材」と呼びます。切り口をまっすぐな平面に仕上げるとともに、木の幹の向きに対して直角にすることが求められます。

新人の私は今日までの二日間、長坂町の住宅建設予定地でアカマツの造材をしました。直径60センチ程度の
太い木を玉切りしたのは初めてで、きれいな切り口に仕上げることが予想以上に難しいことを知りました。
幹が太すぎてチェーンソーのバーが幹の反対側に届きませんが、先輩から教わった切り方で玉切りを繰り返します。

伐採時の切り株の形のように、玉切りした丸太の切り口の形にも腕の善し悪しが如実に表れます。より美しく、そしてスピーディーに…。玉切りの奥深さと醍醐味を学んだ二日間でした。

無骨な働き者、その3

住宅地や別荘地などで樹木を伐採した際、幹は販売できる場合がありますが、大量に生まれる枝葉の
処理が大きな問題になります。そこで弊社が使っているのが「チッパー」と呼ばれる枝葉破砕処理用の重機
です。投入口から枝葉を入れると細かく粉砕した状態で吹き出す仕組みで、枝葉のかさを大きく減らすことが
できます。弊社では伐採作業後にお客様から依頼された枝葉を事務所近くの土場などで粉砕し、自然分解
させて土に戻しています。
 新人の私は今日は「チッパー班」に配属され、先輩が重機でチッパーの近くに寄せてくれた枝葉を次々に粉砕していく
作業をしました。

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このチッパー、直径10 センチ程度までの太さの枝なら粉砕できる馬力を持ちますが、激しい振動とともに「ガリガリ、バリバリ」などと非常に大きな粉砕音が響くため、鼓膜を保護するイヤーマフの装着が欠かせません。土場にはアカマツ、モミ、シラカバなどさまざまな樹種の枝葉があるため、粉砕後はそれぞれの樹木特有の香りが漂います。先輩二人と朝から夕方まで作業をして山積みになっていた枝葉の大部分を粉砕できましたが、作業終了後もしばらくはチッパーの振動とごう音の余韻が体から消えませんでした。
 クローラー(キャタピラ)が付いていてゆっくりながらも自走できるチッパー。地味な役回りですが酷使に耐えて今日も粉砕音を轟かせる正に無骨な働き者と言えそうです。

「キャタ」の復旧

 昨日は山梨県の山間部では久しぶりのまとまった降雪となりました。一夜明けた今朝は先週末、北杜市大泉町のカラマツ搬出間伐現場で作業中に外れた重機のクローラー(キャタピラ)を再びはめ込む作業からスタートしました。現場は勾配がある上に、非常にぬかるんでいて作業は難航。鋼鉄製のキャタは非常に重く、人力ではとても持ち上げられないため、別の重機を運んできて外れたキャタをつかんで持ち上げ、さらに自分の足を自分の手で持ち上げる要領で、キャタが外れた重機でも「片足」を浮かせた状態で外れた自分のキャタをつかんで持ち上げ…などとあの手この手の方法で半日掛かりでようやく復旧することができました。


白銀の景色の中でのキャタの復旧作業↑

 新人の私はキャタが外れた状態の重機を見るのは初めてで、構造や取り付け方を学ぶ貴重な機会になりました。過酷な条件の中での長時間に渡る作業に「再びはめ込むのはもはや不可能では…」と内心諦めの気持ちにもなりましたが、さまざまな工夫を凝らして粘り強く復旧に取り組む先輩たちの姿勢からも学ぶところ大でした。

書類の山

机の上の書類の山、何杯もおかわりが繰り返されるコーヒーカップ、パソコン画面を凝視する先輩の厳しい視線…。
林業の仕事とは思えない光景ですが、県有林の間伐など公共事業を終えた後には行政機関に提出するさまざまな
書類作りが待っています。
写真は先週までに搬出間伐などを終えた現場の書類作成業務の一コマ。場所は北杜市大泉町の弊社事務所です。こうした作業
がときに未明まで続きます。

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林業というと当然、山の中での仕事を想像する人が多いと思いますが、このようなデスクワークも重要な業務。新人の私は伐倒や集材など、さまざまな作業を実施した箇所を実施日別にパソコン上の地図に色分けして明示する仕事などをしました。久しぶりに一日中、パソコンとにらめっこする仕事に山の中での作業とは異なる疲労感が…。

現場作業が終わったら間髪入れずにデスクワーク。少し大げさかもしれませんが、林業は「文武両道」が求められる仕事と言えるのかもしれません。

無骨な働き者その2

先日、当ブログで紹介した「フォワーダ」の他にも、弊社は林業で欠かせない重機を保有しています。
その代表格が写真上の「0.25(ニーゴー)」と写真下の「0.1(コンマイチ)」。
数字は取り付けられる「バケット」(土を掘る部分)の容量を立方メートル単位で表していて、数字が大きくなるほど
大きなサイズの重機になります。

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「ニーゴー」 ↑

160310ブログ①
「コンマイチ」↑

ニーゴーは力持ちで、丸太の移動のほかに木の根の抜根やぬかるみでスタックした木材運搬用の大型ダンプカーを
吊り上げて救出する作業などにも使われます。

ひと回りほど小さいコンマイチは小回りが利き、狭い場所や木々が立て込んだ山の中でも比較的、動きやすいなどの利点があるため、毎日いろいろな現場で引っ張りだこです。

写真はいずれも今日実施した作業の様子で、ニーゴーは長野県原村の別荘地の一角での抜根作業、コンマイチは山梨県北杜市大泉町の別荘地の一角で伐倒された枯れ木を移動しています。
ニーゴーにはバケット、コンマイチにはグラップルと呼ばれる丸太などをつかむ万能の「手」が取り付けられています。

今日はニーゴーに取り付けられていたグラップルを外し、バケットに付け替える作業もありました。文章にすると簡単ですが、鋼鉄製の重たいグラップルやバケットを安全確実に付け外しするには十分な知識と経験が必要となります。新人の私にとっては初めて目にする作業。林業の仕事内容の広さをあらためて実感した一日でした。

無骨な働き者

高い積載能力、運転席が車外にむき出しになった無骨な外観…。
さまざまな重機を扱う林業現場で、最も基本的な役割を果たす一つがこの「フォワーダ」です。
丸太をつかむ手のような「グラップル」が付いています。

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このフォワ-ダ、働き者ですが、乗り心地は決して良くなく、まるで森の中を走る戦車のよう。操縦レバーに少し癖があり、
左右どちらかに少し強めに引いたり押したりしないとまっすぐに進みません。
写真は現在、カラマツ材の搬出を続けている北杜市大泉町の現場で、重機を使ってフォワーダの荷台に丸太を積んでいる様子です。

天女山には重機操作のスペシャリストたちがそろっています。新人の私にとって、重機を安全かつ効率的に動かせるようになることは大きな目標の一つ。焦らず確実に操作を会得していきたいと思います。

自然の造形美

自然の造形美を感じさせるシンメトリー(左右対称)のデザイン、ワイルドさと繊細さを併せ持った曲線美…。
今日は作業中、M部長が立派な角が付いた雄のニホンジカの頭骨を見つけました。場所は北杜市須玉町の県有林。
趣味でシカの解体調理を手掛けるM部長によると、雄シカは通常、春に一本ずつ角を落とすため、二本の角が同時に付いた頭骨が見つかる機会は少ないとのこと。角が付いたシカの頭骨はずっしりと重く、トナカイを彷彿させる重厚な存在感に見とれてしまいました。北杜市内ではインテリアとして売っているお店もあるそうです。

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食材としてのシカ肉は「ジビエ」として各地で注目を集めていますが、角や皮、骨なども考え方次第でさまざまな価値を見出せそうです。休日には里山で「シカ角ハンティング」をするのも面白いかもしれません。
山での新たな楽しみ方を教わった一日でした。


シカ対策・その2

3月に入り、弊社では年度内に工期満了を迎える搬出間伐の各現場で作業が終了し、一部では仕上げの作業を順調に進めています。
このうち北杜市須玉町のヒノキの県有林では、今日は間伐後に残した木の樹皮をシカの食害から守るための被覆資材を巻きました。2月に当ブログで紹介したカラマツ林の被覆資材は不織布製でしたが、今回は別のタイプでネット形の樹脂製です。林内に置かれていると巨大な焼き海苔のようですが、これを1枚ずつヒノキの幹に巻き付け、結束バンドで固定します。

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この被覆資材、新人の私は初めて扱ったのですが、材質がゴワゴワしていて樹皮などに引っかかりやすく、上手に巻くには慣れとコツが必要となります。それでもベテランに教わりながらだんだんと要領を得て、太い木や根元が広がった複雑な形の木にもどんどん巻いていきます。今日は街中では春めいた陽気の地域もあったようですが、山の中はまだ寒気が残り、沢筋には氷が張った場所も。指先の冷えを感じながらも全員で必要量を巻き切ることができました。

以前も当ブログで紹介しましたが、八ケ岳山麓はニホンジカの出没が非常に多く、人家近くで餌を探している光景が日常的です。人間とシカが適度な距離間を保つにはどうしたらよいか…。そんなことを考えながら夕暮れが迫った現場を後にしました。

続・「目立て」

目立てが終わったチェーンソーの刃(ソーチェーン)は、実際に丸太を切ってみると切れ味の善し悪しがわかります。
例えば丸太を上から玉切りする場合、上手に研げていればあまり力を加えなくてもチェーンソー自体の重さで自然に伐り進んでいけます。

一方、丸太などを切った後に生まれる「のこ屑」からも研ぎの善し悪しが分かります。
写真のようにのこ屑が長く、一定の幅になっていると良いようです。削りたての鰹節といったイメージかもしれません。
対して、のこ屑が粉っぽい状態の場合は上手に研げていない証拠となります。ちなみに写真の切り株はベテランが伐った跡です。



とは言うもののチェーンソーの刃の目立ては難しく奥が深い…。
先輩からアドバイスを受けながら日々、試行錯誤の連続です。
プロフィール

山師

Author:山師
有限会社天女山は、山梨県北杜市の八ヶ岳南麓を中心に活動する林業事業体です。
森林整備や屋敷木伐採、危険木伐採及び木材に関する事でしたら、何でもご相談下さい。

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